皆さんは新しい教材を教える前にどんなことをしますか。
新しい教材を教え始め、
- 「なかなかうまく授業ができない」
- 「思うように授業ができない」
- 「授業準備に時間がかかる」
などとお悩みの方も少なくありません。
いい授業をするためには教師の事前準備が必要です。
私はより良い授業をするために駆け出し時代からしている4つのことがあります。
私はより良い授業をするために駆け出し時代からしている4つのことがあります。
それは次の4つです。
- 教材分析をする
- 文法分析をする
- 例文を考える
- 例文分析する
それをすることで、今では授業準備の時短とスキルアップにつながっています。
そこで、今回は日本語教師の授業準備の時短とスキルアップをする4つの方法を紹介します。
教材分析をする
日本語学校などではクラスごとに教材選定されていますが、
なぜその教材を選んだのか、どういう教材なのかなど、それぞれの教材について詳しい説明がありません。
日本語学校などでのチームティーチングでは教えている日本語教師の多くは、教材の全体の構成、
目的などを把握せず、自分の担当するスケジュールの部分のみ、文法の分析や語彙の意味を調べたり練習問題を考えたりということをしている方が多いようです。
教材の構成、目的などあまり考えず、
決められたスケジュールのもとで決められた教材でスケジュールをこなすのに精一杯という日本語教師の方も少なくないようです。
しかし、プライベートレッスンや企業研修や専門学校などでは、基本的に一人の講師が担当してコースデザインをしなければなりません。
日本語学校のように決められた教科書を毎回毎回繰り返し教えるということができないことが多いです。
そのため、自分で教材選定をしなければならないのです。
日本語学校で教えていた時はあまり自分で教材選定をすることがなく教材分析の必要性をあまり感じませんでした。
しかし、プライベートレッスンや専門学校、企業研修などをすることになってから、 今まで気づかなかった大切な事に気づきました。
それは「教材分析」が甘かったということでした。
同じ初級教材でもシラバス、構成、対象者、目的などが異なります。
そのため、教材分析をしてそれぞれの教材がどんなシラバスなのか、どんな教授法を使うか、どんな学習者に向いているのか、長所、短所など調べ、把握することが必要です。
新しい教材を教える前には「教材分析」が必要です。
そして、それぞれの学習者のレベルやニーズにあったレッスンにするためには日頃からの教材研究が必要です。
プライベートレッスンや企業研修や専門学校などで教え始めてからというもの、教材分析の大切さを痛感しています。
そして、近年では、 教材開発にも携わっています。
新たな教材を作成する前にも、様々な市販教材の教材分析が欠かせません。
文法分析をする
初級でも教材によって 文法の提出順が異なります。
教材が違うと文法の提出順が異なったり、文法の説明の仕方が異なるものもあります。
また、Aの教材には出ている文法でもBの教材には出ていない場合もあります。
そこで必要なのが「文法分析」です。
新たな教材を教えることになって教材分析をする際に自分専用の文法辞書を作っています。
特に大切なのは文法の説明です。その文法が使えない場合、コロケーションなど、解説が書いていない辞典や市販教材の場合は、調べる必要があります。
文法分析に使う辞典は1つだけではありません。複数の文法辞典や市販教材も参考にしながら1つの文法について分析し、メモを書き加えまとめています。
複数の辞典や教材を参考にすることで、最初に見た辞典や市販教材には載っていなかった情報を知ることができます。
それと同時に教材分析をしながら、それぞれの教材に出ているページ数なども抜き出し、文法インデックスを作っています。
教えたい文法はそのインデックスを見れば、その文法について即座に調べることができます。
それをすることで、教案を書く時間が時短され、芸的に変わります。
例文を考える
市販教材によっては例文が難しく、学習者の身近な例文でないものもあります。
そこで学習者が理解できるような例文が必要になります。
例文は学習者に身近なもので考えることが大切です。
学習者身近なものというのは学習者の生活場面に合わせて考えるということです。
私は駆け出し時代から日頃から時間があれば例文をメモに書き溜めています。
教える文型がわかれば、導入で使う例文、練習で使う例文など、例文メモを見れば、その場で考えずに即座に例文を調べることができます。
それをすることで、教案を書く時間が時短され、芸的に変わります。
例文を分析する
例文分析はなぜ必要なのでしょうか。
文法辞典や市販教材の例文分析することで、前件や後件でよく使われることがわかります。
市販教材の例文や自分で考えた例文を文法分析で分かったその用法なのか、分類します。
前件や後件でよく使われることや、それぞれの用法など分かったことを自分専用の文法辞書にメモを書き加えます。
日頃から例文分析をしておけば、
例文メモを見れば、その場で考えずに即座に例文を調べることができます。
それをすることで、教案を書く時間が時短され、芸的に変わります。
コツコツ日々の努力が授業準備のスキルアップと時短に繋がります。
いかがでしたでしょうか。
「備えあれば憂なし」
時間がある時に、コツコツやってみてくださいね。