日本では、12月31日は「大晦日(おおみそか)」と言います。
みなさんは、大晦日に何をするか、知っていますか?
今回は大晦日に何をするか、みなさんに紹介します。
「大晦日(おおみそか)」ってなぁに?
大晦日(おおみそか)ってなぁに?
1年の最後の日、 12月31日を「大晦日(おおみそか)」と言います。
日本の暦として使われていた太陰暦では、
各月の最終日を「晦日(みそか・つごもり・かいじつ)」と呼んでいました。
晦日の中でも、1年の締めくくりとなる12月の晦日に「大」を付けた呼び方が大晦日です。
大晦日は何をするの?
大晦日(おおみそか)に何をするか知っていますか?
大晦日には色々なことをします。
1 掃き納め(はきおさめ)
2 「年越しそば(としこしそば)」を食べる
3 おせち作り
4 「年の湯(としのゆ)」に入る
5 除夜の鐘(じょやのかね)を鳴らす
6 二年参り(にねんまいり)
1 掃き納め(はきおさめ)
大晦日にその年最後の掃除をすることを「掃き納め(はきおさめ)」といいます。
大掃除とは異なり、軽い掃き(はたき)掃除のことです。
本格的な大掃除は、大晦日よりも前の12月13日から28日ごろまでに終わらせておくとよいとされます。
大晦日は、元旦に年神様をお迎えする前の最終準備を行う日です。
1年間で自宅に溜め込んだ汚れや厄を落とし、スッキリとした気分で新年を迎えましょう。
2 「年越しそば」を食べる
そばは、見た目が細く長いことから、長寿や健康を願って食べられるようになりました。
「細く長く生きる」という縁起物として、江戸時代ごろから食べられるようになりました。
そばの麺は切れやすいことから「一年の災厄を断ち切る」という意味もあります。
金銀細工師が金銀の粉を集めるときにそば粉を使っていたことから、
「金運がアップする」という意味もあります。
年越しそばの具材は、地域や家庭で異なります。
長寿を願う「エビ」や金運を望む「油揚げ」など、縁起のよい具材が人気です。
エビの天ぷらをのせた「天ぷらそば」
油揚げをのせた「きつねそば」
地域で違う!日本各地のご当地の年越しそば
年越しそばは、大きく関東風と関西風のふたつに分けられます。
関東風はかつお節でだしを取って濃口醤油で味付けをし、主流となる具材は天ぷらです。
一方、関西風のだしは昆布で取られ薄口醤油で味付けし、具材はにしんの甘露煮が主流です。
温かいそばを食べるのが一般的な年越しそばですが、関東では冷たいそばである盛りそばを食べる人もいます。
もりそば:つゆにつけて食べる冷たいおそば
にしんそば(京都・北海道)
北海道や京都で食べられるのが『ニシン』ののった年越しそばです。
醤油よりも、だしに塩味を加えた、あっさりとした味わいの汁によく合います。
ニシンは、語呂合わせで『二親』という漢字を当てることができ、
『夫婦円満』『子孫繁栄』を願う意味があります。
家族みんなでそろって食べるなら、ぴったりの年越しそばといえるでしょう。
越前そば(福井県)
福井県の年越しそばは、冷たいおそばに、大根おろしをたっぷり入れて食べる「越前(えちぜん)そば」です。
へぎそば(新潟県)
新潟県の年越しそばは、つなぎに布海苔(ふのり)という海藻を使い、
剥ぎ板で作った四角い器のへぎと呼ばれる器にもった「へぎそば」です。
他の地域のそばに比べ、ツルツルとした食感が楽しめます。
わんこそば(岩手県)
岩手県の年越しそばは、わんこそばと言って、
お椀の中に入った一口で食べられる量の温かいそばを次々と食べるというスタイルが大きな特徴です。
400年も前から受け継がれる岩手県の盛岡市、花巻市の郷土料理の一つです。
大晦日には、年齢分のわんこそばを食べる風習があるといわれています。
かしわそば(兵庫県・近畿地方)
兵庫県や近畿地方の年越しそばは、かしわそばと言って、
鶏の天ぷらをのせて食べます。
大晦日の夜ふけに、日本の色々なお寺で鳴らされる108つの鐘を「除夜の鐘」といいます。
3 おせちづくり
大晦日は、お正月に食べるおせち料理の総仕上げを行う日です。
大晦日に長時間火を使用する火の神様に失礼であると考えられていることや、
煮炊きして灰汁(あく)が出ると悪(あく)を連想させるため、
また、歳神様(としがみさま)を迎える前に邪気を出すことはよくないと言われているため、
大晦日には作っておいたものを盛り付けて完成させる日にします。
下記は、おせち料理として代表的な縁起がよい食材の例です。
紅白カマボコ | 紅白カマボコの赤は魔除けやめでたさ、 白は清浄や神聖さを表します。 切り分けた半円形が初日の出を連想させることも、 縁起物として扱われる理由です。 |
黒豆 | 黒色には魔除けの意味があります。 「まめに働く」という語呂合わせから健康への祈願も 込められています。 |
昆布巻き | 「よろこぶ」との語呂合わせから来た縁起物です。 |
エビ | 腰が曲がりヒゲが長く伸びた姿から、 長寿を願う縁起物としておせちに入れられます。 |
栗きんとん | 金色に輝く宝もののように、「豊かな1年であるように」という願いがこめられています。 栗は「勝ち栗(かちぐり)」といって縁起が良い食べ物です。 |
など、お正月におせち料理を完成させる日です。
おせち料理を作るためには数日かかります。
おせち料理は、品数が多く時間や手間がかかるため、前もって準備しておくことが大切です。
焦ることがないように計画的に作り、大晦日は盛り付けなどの仕上げの日にしましょう。
4「年の湯(としのゆ)」に入る
大晦日に入るお風呂のことを、「年の湯」もしくは「除夜の湯」と呼びます。
昔は毎日入浴する習慣がなかったため、お風呂に入ることは特別なことでした。
「年の湯」は、身体の汚れを落とすだけでなく、厄落としの意味を持ちます。
元日に入浴することは、「年神様からもたらされた福を洗い流す」と考えられているため、
避けるべきといわれています。大晦日には、ゆっくりと湯船に浸かりながら1年間を振り返り、
心身ともにスッキリさせましょう。
5「除夜の鐘(じょやのかね)」を鳴らす
大晦日の夜ふけに、日本の色々なお寺で鳴らされる108つの鐘を「除夜の鐘」といいます。
鐘をつくことで、悩みや心の中の嫌なものを1つ1つ取り除いて、
清らかな心で正月を迎えようという意味が込められています。
108回の鐘のうち、107回は年を越す前に、最後の1回は、「幸せな一年になりますように」という
思いを込めて、年が明けた瞬間につきます。
6「二年参り(にねんまいり)」
二年参りとは、初詣の形式の一つで、大晦日と元旦をまたいで参拝することを言います。
12月31日大晦日の深夜0時をまたいで行うため二年参りと呼ばれます。
平安時代から伝わる「年籠り(としごもり)」をという風習から生まれた風習で、
大晦日の夜から元旦の朝まで神社に泊まり込み、夜通し祈願していたことが由来です。
また、年籠り(としごもり)は、12月31日の夜に行う「除夜詣(じょやもうで)」と、
1月1日の朝に行う「元日詣(がんじつもうで)」にわかれ、
大晦日に行う儀式が年末詣に、元日の朝に行う儀式が初詣に変化したと言われています。
大晦日にしてはいけないことって?
大晦日は年神様を迎える大事な準備の日であるため、しないほうがいいとされる行動もいくつかあります。
正月飾り
門松やしめ縄、鏡餅などの正月飾りは、年神様を迎えるための大切なものです。
本来は12月28日までに済ませるか、30日に準備しておくものであり、
大晦日に準備するのは失礼だとされています。
31日では葬儀と同じ「一夜飾り」になってしまいます。
また、大切な神様を迎える準備を一晩で簡単に終わらせることは、神様を軽んじていると考えられるからです。
鏡もち
餅つき
大晦日は、餅つきも避けた方がよいといわれています。
31日についた餅は「一夜餅」と呼ばれ、葬儀と同じ「一夜飾り」の意味をもってしまいます。
大晦日にバタバタしながら準備したということも縁起が悪いとされる理由です。
29日の餅つきは「二重苦」や「苦餅・苦持ち」となるため、避けた方がよいとされています。
一方、29は「福」に通じるので、福を呼ぶ「福餅」として29日に餅つきをするところもあります。
いかがでしたか?
日本の大晦日についてわかりましたか?
みなさんの国や地域では、大晦日(おおみそか)に何をしますか?
特別なことをしますか?
もしあれば、ぜひ教えてくださいね!